光線療法

乾癬の治療の一つとして、光線療法があります。

塗り薬を塗布しても、なかなか治らない時、症状が広範囲に渡る時に行われます。
光線療法は、人工的に作り出した光を、患部に照射することによって、皮膚の炎症を抑えたりします。
光線療法に使用される人工的な光は紫外線です。

紫外線と聞くと、どうしてもあまり良い印象はありませんよね。

しかし、この紫外線を上手く利用することで、皮膚治療にも利用することができます。
紫外線には波長の短い物、中くらいの物、長い物があり、それぞれ、「短波長」「中波長」「長波長」と呼ばれています。
乾癬の治療に使用されるのは長波長です。

皮膚の炎症や増殖を抑える働きがあります。

この治療のことをPUVA(プーバ)療法と言います。
最近では、このPUVA療法以外に、ナローバンドUVB療法が行われることも多くなってきました。
このナローバンドUVB療法は、長波長ではなく、中波長を使用しています。
中波長には皮膚に有害だと言われる波長が含まれていたのですが、ナローバンドUVB療法では、この有害な波長を取り除いて使用しているのです。

PUVA療法では、紫外線の感受性を高めるためにソラレンという薬剤も一緒に使います。
でも、ナローバンドUVB療法では、薬剤を使用する必要はありません。

照射時間もPUVA療法に比べて短時間で済みますし、簡単で安全な上、効果が高いと言われています。

日本の大学付属病院皮膚科で、半身型、全身照射型ナローバンドUVBを設置しています。

半身型ナローバンドUVB紫外線治療器

全身型ナローバンドUVB紫外線治療
搭載ランプ:フィリップス社製 ナローバンドUVB TL-01蛍光ランプ 10本使用

 

ナローバンドUVB光治療法は、フィリップス社より開発した治療法です。
90年代に、フィリップス社で蛍光管(フィリップスTL01)が開発されました。
フィリップスTL01蛍光ランプから照射した紫外線の波長域は311±2nm です。
その波長域311±2nmの紫外線は、ナローバンドUVB紫外線と呼ばれ、乾癬を初めとして、アトピー性皮膚炎、白斑、多形日光疹、菌状息肉症の治療に用いられています。
世界中(日本含め)の病院で設置しているナローバンドUVB紫外線治療器は、ほとんどフィリップス社ナローバンドUVBランプを使用しています。

ナローバンドUVB光治療の副作用

ナローバンドUVB紫外線は、表皮だけに到達し、メラノサイトを刺激します。
真皮にまで到達しないので、安全な紫外線治療法だと言えます。

照射後に、皮膚の赤み、色素沈着(日焼け)、ほてり感、ヤケドなどがあります。
PUVAの紫外線療法より肌に優しい、副作用少ないです。
乾癬に対するビタミンD3製剤外用に関しては、紫外線によって外用薬が分解してしまうとの報告がありますので、照射後に外用する必要があります。

ナローバンドUVB光治療で皮膚がんになれません。
欧米での長期にわたる研究結果、我が国におけるデータからもこのナローバンドUVB光治療を受け、ガンになった例がございません。
発癌のリスクに関してはまだ不明な点もありますが動物実験、臨床データよりUVBと同等前後のリスクもしくはそれより少ないと考えられています。小児(10歳以上)や妊婦にも使用可能とされています。